【蒼風‗筆文字デザインの仕事】
発売開始!
本日、私の地元・北海道旭川市にある 創業120年の歴史を誇る酒蔵・高砂酒造さんから新商品が発売になりました!
その名も…【雲外蒼天(うんがいそうてん)】
皆さん、この4字熟語の意味をご存じでしょうか?
昨年、将棋棋士・藤井聡太棋聖が扇子に揮毫したことで知った方もいらっしゃるかもしれません。
=どんな試練でも、努力して乗り越えれば快い青空が望める という意味を表すこの4文字熟語。
長いコロナ自粛を経て(今も継続中ではありますが…)、 少しずつ社会が動き始めた今だからこそ、以前の通りにはいかないもどかしさや大変さを感じている方も多いのかもしれません。
でも、どんな苦境も知恵を絞って、挑戦を続け一山を乗り越えれば、 雲の上には晴天があらわれる!
そんな力強くも希望をもって進む人の心を励ましてくれるような言葉です。
高砂酒造の担当者Hさんとお打ち合わせをするなかで「私たち酒蔵メーカーもコロナにより多大なる影響を受けた業態の一つです。ただ、私たちだけではなく関係する皆さんも同じように大変な時期を乗り越えて今があります。だからそんな方々が「もう一歩!」と歩み続けられるような、「エール」を届けられるお酒を造ってみたいと思っています。」
そんなお話をいただきました。そこで思いついたのが、この言葉でした。
商品名が決まり、打ち合わせの内容を持ち帰って、さっそくデザイン制作に取りかかりました。
最初は「力強く轟轟(ごうごう)とした筆遣いで頑張る人の背中を押すような作品を…」と、筆先に力を込めてひたすら何枚も何枚も書き続けていました。
でも、それを書いている私は常に緊張していて、歯を食いしばりすぎて気が付けば顎が痛くなっていました。
「大変な状況を乗り越えるとき、必要なのは歯を食いしばるような力なんだろうか?」
痛くなった自分の顎を撫でながら考えました。
考えてみれば、私自身、コロナが始まって以来、いろいろな変化をじっと耐えていた時も、
どこかでずっと肩に力が入って、緊張感が途切れないような日々だったように感じます。
そんなとき、「次のステップへ進もう!」と私の背中を押してくれたのは、
毎朝、散歩をしているときに見える、大雪山連峰に囲まれた晴れ渡る広大な空の景色でした。
その景色の中にいるとき、いつの間にか肩の力がすーっと抜けて、
ただただ、今自分がいるこの場所の気持ちよさに「は~幸せ!気持ちいい!」と感じられた。
そして途中のベンチに腰掛けて空を見上げていたら「あ~そういえば、私、こんなこともやってみたいと思っていたよな」「いつかやろうと思ってたけど、今がチャンスなんじゃない?」と、勝手に未来へのワクワクみたいな気持ちが戻ってきたような感覚があったのです。
歯を食いしばって、力を込めて一歩進むときもあっていいし、
ただただ思い切り「今、この瞬間に広がる空」を眺めて、肩の力を抜いて、雲の先に広がっているかもしれない未来の景色を想像して次の一歩のチカラにしていったっていい。
今回のラベルのデザインは、そんな自分の体験をもとに「雲の先に広がっていく青空を想像しちゃう人の心境」を伝えられるようなデザインにしようと思いました。
是非晴れ渡る青空の下で皆さんと、この「雲外蒼天」をくいっと一杯飲みながら、この先の未来に描かれるワクワクするような景色について語り合いたい!
雪の結晶のような文様が美しい下地の上に、金の箔押しで「雲外蒼天」の文字がのり、美しい化粧箱に入っています。 互いへのエールの意味を込めて贈れば、きっと喜んでいただけると思いますよ★
販売価格は3,300円(税込/化粧箱付き)です。
ご購入は蔵元限定酒は直売店に来店いただくか、 電話で注文し、代金引換での購入、または下記リンクをクリックいただいて、ネットからご注文いただくこともできます。
そんなこんなでデザインへの想いが長くなりましたが… どうぞ、どうぞ「雲外蒼天」をよろしくお願いいたします!
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